こんにちは、公認会計士・税理士の川畑です。
在宅勤務、リモートワークなんて言葉がかなり浸透してきていますが、社長の会社ではどうでしょうか?
NTTが原則在宅というニュース記事が出ていました。一方で、テスラでは逆に出社命令が出るかなど、なんか逆の流れのような状態です。
たまたまNHKでNTTのニュースが出ていたので、少し考えてみました。
私のも監査法人でフルリモートで働いていたので
- 在宅勤務が向いている仕事
- 逆に在宅勤務が向いていない仕事
このあたりを実体験とともにお話しようと思います。
在宅勤務が進んで来たが、GAFAやテスラは出社に戻している
6月18日付のNHKのネットニュースで、こんな記事が掲載されていました。
「勤務場所は自宅」「飛行機で出社OK」NTTが来月から新ルール
従業員の働き方を原則、テレワークにする方針を打ち出していたNTTは、来月から制度を見直し、勤務場所は自宅を基本とし、出社する場合は「出張扱い」にするという新たなルールを導入します。働き方を抜本的に変える巨大企業グループの動きはほかの企業にも影響を与えそうです。
「勤務場所は自宅」「飛行機で出社OK」NTTが来月から新ルール | NHK | 働き方改革
これまでは原則テレワークでも、在宅勤務には申請が必要だったようです。これに対し、今後は申請不要で出社は出張扱いのテレワークとするようです。
どこに住んでも良いことになったとのこと。
まあそれはそれで自由度が高まってきて良いなと思う反面、気になる情報があります。
それがGAFAやテスラはオフィスの増床を進めているという点です。
GAFAやテスラはオフィス勤務の重要性を意識している?
テスラCEOのイーロンマスク氏が従業員に週40時間の出社を求めました。これは記憶に新しいと思います。
少し古いですがAmazonの話です。Amazonは2020年8月に、約8・4万平方メートル拡張するとしていました。
続いてgoogle。2021年に全米各地でオフィスとデータセンターの新増設に70億ドル(7700億円)超の投資を行う計画を公表していました。
Meta(Facebook)も同様です。
5〜10年で従業員の半数が在宅になるとの見通しを立てはいます。
それでも、マンハッタンの歴史的建造物として知られるジェームズ・ファーレー郵便局のビルの一角(約6・8万平方メートル)をオフィスとするそうです。
Appleも2017年にカリフォルニア州クパチーノに約71万平方メートルもの新本社屋「アップルパーク」を構築しています。
いずれもコロナ禍でもオフィスの重要性を意識しているわけです。
【経験談】仕事内容によって在宅勤務は向き不向きがある
私は監査法人に勤務していた際に、フルリモートで仕事をしていました。
必要がない限りは出社もしなければ、クライアント先にもいかないというものです。
この経験を通じて、仕事の内容によって在宅が向いている仕事とそうでない仕事があることがわかりました。
ちなみに紙は全部PDFとかにしていたので、紙の有無は特に関係ありません。
作業や一人で考える仕事は在宅勤務が向いている
例えば
- 監査で入手した資料をチェックする
- 監査調書を作成する
- 各種資料を作成する
- スケジュールを考える
- チーム編成を考える
こういった作業や一人で考える仕事や、少しオンライン会議をするだけで済む仕事は在宅がとても向いていました。
このような仕事の場合には、在宅でもストレスなくスムーズに進みます。
教育やアイデアが必要な仕事は在宅勤務には不向き
一方でリモートワークが向いていない仕事というものもありました。
- 新人の教育やサポート
- チーム全体でアイデア出しがいる仕事
こういった、「単純化しづらい。」「口頭の説明よりその場でホワイトボードがあった方が良い仕事。」は在宅勤務が全く向いていませんでした。
なんせちょっとホワイトボードに図を書けば済む話を、口頭にしたり手元のメモ帳に書いて画面越しに説明する必要があるわけです。
またオンライン会議では、隣の人との目配せなども出来ません。さらに、一人が話している時に被せて話すのが困難です。
そうすると対面で話すよりも
- 音声が聞こえ難かったり
- 会話しづらい
という難点もあります。
一対一ならともかく、複数にでアイデア出しをするためにある程度議論をしっかりする必要がある場合には本当に不向きでした。
人間のコミュニケーションは仮想空間では代替不能
ゴリラ研究の第一人者で、京都大学前総長山極寿一氏は次のよう述べています。
「移動、接触を通じて人間同士の信頼感や共感が醸成され、それは仮想空間でのコミュニケーションツールでは代替できない」
仮想空間をオンライン会議に置き換えて考えてみましょう。そうすると確かに現在の仮想空間技術では、実際に会って行うほどの高度なコミュニケーションは取れません。
私が感じていたやりづらさもそこにあったわけです。
GAFAやテスラが行っているオフィスの増床計画。対面でのコミュニケーションの重要性を良く知っているからこそなのでしょう。
編集後記
しばらく触れていませんでしたが、朝顔くんはその後順調に目を出して10本ほどになりました。
間引いたのを捨てるのは可愛そうなので、ペットボトルの鉢を作って植え替えてあげてみました。
もともとリモートの少なかった日本とは対照的な動きのように思います。