業務標準化のメリットと進め方。ざっくりマニュアルを作ってみると良い。

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こんにちは、川畑です。本日もありがとうございます。
業務標準化のメリットと進め方ということで記事にしました。

普通に生活していると、様々な商品サービスが標準化されたものであることに気づかされます。

どのようなビジネスにおいても、業務の標準化が必要です。

もちろん一番大事なのは粗利を稼ぐことです。
ただ、安定してビジネスを成立させるためには粗利を稼ぐ仕組みと、その裏の業務が標準化していることにあります。

業務標準化をする意味

この世に五十音表がなかったら?
ExcelやWordがなかったら?
とても不便ですよね。

電池だって決められたサイズで作られています。
それこそPCや各種電化製品、インフラは全て標準化されています。
だから誰でも使い方がわかって便利なわけです。

世の中の標準化されたものを使っているのに、使い方を標準化しないのもおかしな話です。

標準化というと「臨機応変が必要だから、うちのやり方は画一的に決められない」と言う意見があります。


果たしてそうでしょうか?

業務の目的、あるべき姿が明確であれば、最低限の標準化は出来るはずです。


そもそも標準化できる業務とできない業務があるのなら、それを分解して、標準化可能なものは標準化すべきです。

標準化することは、生産性向上に大きく貢献します。

業務標準化のメリット

業務標準化には生産性向上に大きく貢献するとお話ししました。
具体的には、大きく次の3つのメリットがあります。

属人化回避作業効率アップ業務見直し・品質の向上

属人化回避

業務標準化最大のメリットは、属人化回避、つまり誰かの存在に依存することがなくなることです。

特定の社員しか知らないやり方、それぞれで微妙に違うやり方を統一することで、誰でもその業務ができるようきなります。

小規模事業者だからその辺は阿吽の呼吸でやっている
そういうところも多いでしょう。もちろんそれでも可能です。

しかし、事業を拡大したいとか、従業員の出入りが激しく実はよくわからない部分が増えているはずです。

そうすると実際には、「やり方の確認」「やり方を覚える」という事に大半の時間を使っている可能性があります。

また、「この業務は○○さんしか分からない問題」が必ず発生します。


こういう業務が多くなると、何か問題が発生したときにあっという間に業務が滞りはじめます。

また、長年勤めている従業員が作業を属人化させているケースでは、非効率でも口出ししにくくなってしまいます。

作業効率アップ

標準化することで作業効率がアップします。
どういう手順で毎回やるのかが明確にできるからです。

慣れてきていても年に一度や月に一度の業務や久々の業務は手間取るもの。

標準化されていれば、当然手順書があるので毎回それを確認する事でスムーズに業務が進みます。

また、新たに従業員を雇い入れた際にも標準化されていないケースと比較して圧倒的に教育コストが下がります。

小規模ビジネスの場合、少人数で回しているのでゆっくり教える暇がないケースが多くあります。
従業員が定着しない問題の中には、こういったどうやったら良いのかちゃんと教えてもらえず不安だったからという場合が少なくありません。

作業効率を上げ、ビジネスを拡大する上でも、標準化は欠かせません。

業務見直し・品質向上

標準化をするということは、業務の見直しと品質の向上につながります。
今まで見える化されていなかった業務がはっきりと目に見えるものとなります。

そうすることでどこが非効率なのか?もわかるようになります。

見える化が終われば、業務を見直す際の尺度が従業員間でそろった状態で議論ができるので、意味のある議論が可能です。

さらに、一定のルールに則って業務が進むため、成果物の品質向上に大きく役立ちます。

業務標準化の進め方

業務標準化は難しく考えると非常に大変なように思います。
とりあえず最初は年次業務とか、月次業務といった頻度の低いかつ重要なものから手をつけるのがおすすめです。

ざっくりマニュアルを作る

そもそも今何をどのようにやっているのか?がわからない状態では標準化は出来ません。
なので、ざっとその業務に関するマニュアルを作るとスムーズです。


この際に意識することは、いっきに関連プロセスのマニュアルを作らないことです。

例:請求書発行・領収書発送プロセス

請求書の発行から入金チェック、領収書の発想までが一連のプロセスだとします。
一つの流れのため、ついつい一気にマニュアルを作ってしまいがちです。

こうすると「あの場合は違う、この場合が、、、」と横道に逸れてしまいます。
なので

  1. 請求書を発行する顧客の確認プロセス
  2. 請求書の作成プロセス
  3. 作成した請求書の発送プロセス
  4. 入金チェックプロセス
  5. 領収書の発行プロセス
  6. 領収書の発送プロセス


といった具合に小分けにします。
そして、マニュアルがあった方が良さそうな所をまず作ってしまいます。

このケースだと差し当たってマニュアルがあると良いのは①、②あたりでしょう。
で、あればこの①、②について今どういう風に仕事をしているのか?をざっと洗い出します。

そのメモ別の人に見てもらい、何をすべきかイメージできるのであればとりあえずOKです。

業務の見直しをする

マニュアルを作成した後は、業務の見直しです。
実際にざっくりのマニュアルが完成すると不要なプロセスが見えてきたりします。

特に、見直しをする際は「業務の目的」を明確にしてから検討すると良いです。

請求書発行する顧客の抽出の目的はこんな感じでしょうか?

「当月請求書先を漏れなく抽出する」

そして目的が明確に慣れば、その目的に見合った手順、マニュアルになっているのか?
をよく考えてみます

例えば顧客管理を紙で行っている場合、担当者が目視で選んで請求書を書いていたとします。
これだと目視なので漏れが出てしまい、業務の目的に照らして微妙です。

であれば、顧客管理をそもそもExcelにして、請求書月情報を入れておけばフィルタで1発です。

そもそも今では請求書発行のクラウドサービスなどもあるわけですから、そういうのを使えば請求書の発送まで一気に自動化出来てしまう可能性すらあります。

こうやって、今やっている業務をマニュアルとして洗い出すことで、改善や改良の糸口が掴めてきます。

最初は抵抗される

業務の標準化をする上で避けて通れないのが、長年勤めてくれている社員の抵抗です。

別に悪気があるわけではなく、新しいことをやるくらいなら今のやり方を続けた方が効率的だと考えているケースが大半です。

これはあながち間違いではありません。
なので標準化をしない正当な理由になり得ます。

ただ、裏の理由として「自分の仕事が非効率だと指摘されるのでは?」と深層心理でそういう恐怖があったりするものです。


なので、その人の過去のやり方を否定するものではないこと、誰しも体調を崩したりすること、お客様へ極力ご迷惑をかけたくないこと


といった具合に、本人の責任にならないような安心できる形で交渉やお願いを続ける必要があります。


以上のように、業務標準化をすると様々なメリットがありますので是非検討してみてください!

やり方がわからない、どうすれば良いのか・・・
そういうお悩みがあればご相談に乗りますので、ぜひお問い合わせください。

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ABOUT US
川畑文秀
公認会計士に大学在学中に合格し、監査法人に6年弱勤務していました。 現在は監査法人を退職し、公認会計士・税理士兼経営コンサルタントとして経営に役立つ情報を発信中。社長業は孤独な仕事です。私はそのパートナーとなるべく活動しています。趣味はゴルフで、ビールとワインが大好きです。