【中小企業】経営計画が立てられない!創業社長は喋るだけで良い

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こんにちは、川畑です。
本日もありがとうございます!

中小企業の中には経営計画を立てていない会社が結構あります。実はこれって結構もったいないことなんですよね。

経営計画があると言い知れぬ不安から脱することができるのは、過去にお話してきました。

とはいえ様々な理由で経営計画が立てられていないのが事実。


多くの中小企業で経営計画がなかなか立てられない3つの理由についてお話していきます。

中小企業が経営計画が立てられない3つの理由

理由1.創業社長は思考の天才

社長は思考の天才です。

頭に浮かぶアイデアを記憶に留め経営戦略へ反映する。
並の人間に出来ることではありません。

一方で、天才肌の方はイメージを文章にして伝えることが苦手な方が多いです。

さらに社長だって人間です。
その時その時で微妙に使う言葉が変わったりするのです。

そうすると従業員は「社長はいつもめちゃくちゃ言う」と認識してしまいます。
戦略を立てる社長は天才でも、実施者である従業員には伝わりません。

だからこそ経営計画で社長の方針を「文章」にする必要があるのです。

理由2.未来のことがわからない

経営計画なんて立てたって、未来のことはちっとも想像もつかない。

これも理由の一つです。

しかし本当にそうでしょうか?

例えば人件費や各種経費であれば、1年程度先までなら相当高い精度で予測可能です。

仮に2年先、3年先と伸びていっても精度は多少落ちても雇う人数や投資計画を考えれば、概ね予測可能です。

そして利益は社長が欲しい・必要と思う利益を乗せれば良いのです。

これでこのキャッシュフローシートの粗利がいくら必要なのか利益から逆算されます。

そして肝心な売上ですが、これは粗利を粗利率で割り返せば出ます。

おめでとうございます、これで売上から利益までが一気通貫で予測できました!

「いやいや。小僧いい加減にしろ、売上は実際に立つかわからないだろ!」

そういう声が聞こえてきそうです。

確かにその通りです。

予定通りに売上が立つなら何も困ることもありません。

単に計画したコストと必要な利益を獲得するために必要な売上がいくらなのか?が決まっただけです。

売れるとは言っていません。

しかし、一体いくら売ったら良いのかすら分からない!ということはなくなったのではないでしょうか。

この通り、全くの雲をつかむような話ではなく、少しは計画のようなものが出来上がっていくんです。

理由3.計画通りに行かない

経営計画通りに行かないというのも、経営計画を作れない理由です。

しかし肝心なことは計画通りに行くことではありません。

計画は「こうすれば、こういう利益が出て、この程度売れるはず」という仮説です。

そして実績は仮説に対する結果です。

ここの差異が何なのか?が重要であって、ただ予想通りに行くこと自体に大した意味はありません。

仮説が正しかったらそれで良いですし、予想通りに行かなければ、あらたな仮説をもって対応するだけのこと。

計画通りにいかないからこそ、計画を立てるべきなのです!

中小企業の経営計画の立て方

中小企業の経営計画は、次で説明する経営計画の構成に当てはめるかたちで作成していきます。
具体的な数字の入れ方などについては、こちらの記事で説明しています。

ここでは簡便的に「どうやって作るの?」という概論だけに絞ってお話させてください。

中小企業の経営計画の構成

しばらく訳のわからない単語が並び、字面を見ただけで気を失いそうになると思います。

「まあそんなもんを作るんだね」
そういう気持ちで読んでいただければ幸いです。
※面倒なら飛ばしていただいてOKです

経営計画の構成として、会社の方針を作り、その下に利益計画、資金運用計画、そして目標貸借対照表を作ります。

中小企業の経営計画の構成
中小企業の経営計画の構成

会社の方針とは?

さっそくですが会社の方針とは、次を満たすものを言います。

  • 会社の将来のことを書いている
  • 社長のスタンス(姿勢)を書いている
  • これらが具体的な数字で記載されている

利益計画とは?

利益計画は、どのように売上を作り、利益を出すのか?のための計画です、販売計画・採用計画・投資計画に分かれます。

資金運用計画とは?

利益計画実現のために必要な資金の計画を立てるのが資金運用計画です。
資金運用計画は、調達計画と運転資金計画で構成されています。

目標貸借対照表とは

そして目標貸借対照表とは、会社の将来の決算書がどのような形になるのか?です。

経営計画をダイエットで例えると・・・

これらをダイエットに置き替えれば、会社の方針は「〇年〇月までに理想の体型〇㎏を目指す。そのために一番重視することは間食と飲酒の制限」といったようなゴールの期日です。

そして利益計画とは何を食べるのか?どういう運動をするのか?という考え方が近いでしょう。

さらに資金運用計画は、食べ物を買うお金、運動をするジム代をどう調達するのか?そんなイメージです。

最期に目標貸借対照表は、食事・運動の結果の体型が将来どうなっているのか?つまりウエストだったり体重だったり、そういうものに該当するでしょう。

社長の思考と従業員の認識のニュアンス差を埋める

こんな感じで経営計画を作ると、社長の思考と従業員の認識の間に生まれる微妙なニュアンスの差が埋まってきます。

細かい差の認識合わせをする時も、社長自身と従業員は同じ物を見て会話ができるのでコミュニケーションロスも大幅に減ります。

地図を一緒に見ながら目的地へのルートを考えられるようになるとイメージするとわかりやすいでしょうか?

社長は文書化が苦手・・・

とは言え天才肌は文書化が苦手というのは世の常。

社長自信の思いとやりたいことを事細かに書くと、あっという間に100ページを超える超大作が完成してしまいます。

だからこそ、人に喋り特に重要な部分を文書化するのがおすすめです。

社長はとにかく喋るだけで良い

私がお手伝いさせていただく場合には、さきほどの各種経営計画のフレームワークに基づいてお話を伺い、文書化していきます。

とにかく社長のビジョンなどの熱い思いをお話しいただき、それを計画書に落とし込んでいきます。

当然、会社でまとめ得意な幹部や幹部候補に任せてしまってもOKです。
※ある程度財務的な知識が必要になります。

またマンツーマンで作っていく時間がない場合には、ボイスレコーダーなどに録音し、それを文書にしてもらうのも良いでしょう。

何にせよ、社長が考えるビジョンを文字にし、これを整理して社長が納得出来る文章にして社内で共有することが目的です。

この目的が達成出来るのであれば、私や専門家にご依頼いただく必要は特にありません。

とにかく思いを文書化してみて下さい。
きっと従業員とのコミュニケーションがもっと捗るようになりますよ!

具体的な作り方はこちらでお話していますので、参考にしてみてください

編集後記

経営計画を考えるってワクワクしますよね。

私は監査法人時代は会計士として「過去の数字が正しかったか?」という監査をしていました。

監査自体も仮説と検証なので楽しいのですが、やはり未来を考える方が僕は好きです。

バブル崩壊後の1992年に生まれてから30年ほど、少子化の問題やリーマンショックに東日本大震災やコロナなどなど・・・何かと暗い話題が多いからというのが根底にあるからだと思っています。

だからこそ個人としては楽しく前向きに生きていきたいなと思っています。
それが未来を考えること⇒経営計画なんです。

最期、人生をどう総括するかは完全に主観のはずなので、その瞬間に「楽しかった・幸せだった」そう感じたいものですね(笑)

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ABOUT US
川畑文秀
公認会計士に大学在学中に合格し、監査法人に6年弱勤務していました。 現在は監査法人を退職し、公認会計士・税理士兼経営コンサルタントとして経営に役立つ情報を発信中。社長業は孤独な仕事です。私はそのパートナーとなるべく活動しています。趣味はゴルフで、ビールとワインが大好きです。