数字が合わない!間違いの見つけ方を公認会計士が解説

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こんにちは、川畑です。本日もありがとうございます。
経営計画を考えていたり、日常の帳簿をつけていたりすると「数字が」合わない!

なんてことは往々にしてありますよね。

そこで、公認会計士である私が数字が合わない場合のアプローチを伝授します!

とても簡単なことですが、案外やっていない人が多いんですよね・・・

キーワードは「差分の把握」と「分解」です。

数字が合わない主な原因

数字が合わない場合には典型的な原因が2つあります。
それが数字の書き間違えと集計漏れです。

どこかの数字の書き間違え

数字の書き間違えや桁誤りはよくおきます。
例えば1001000を1010000としてしまったり、6と9を間違えたりと言う具合です。

手書きに限らず、手入力した場合にもよく起きます。

どこかの数字の集計漏れ

集計漏れが起きるケースは次のように連続して同じ数字が続く場合が多いです。
①37,000
②37,000
③37,000
④37,000

それ以外にも、似たような数字の並びが続くと間違えたりします。

また、集計中に一瞬意識が逸れたときに、一個飛ばしてしまったり重複して集計してしまったりします。

数字の合わせ方の鉄則

数字合わせの鉄則は「差分の把握」と「分解」です。

よくありがちなのは、もう一度いちから電卓を叩いてしまうこと。
もちろん電卓のたたき間違いの可能性もあります。

10個とか20個程度の数字ならそれで良いかもしれませんが、何十何百となるとそうもいきません。

そこで大切なのが「差分の把握」と「分解」なのです。

差分の把握

まずはいくらズレているのかを確かめましょう。
これによって、ズレの性質を確認します。

ズレての性質とは、簡単に言えばズレがどの程度なのか?端数はあるのか?みたいなタイプのことです。

単に桁を書き間違えた場合、例えば1001000を1010000としてしまったようなケースでは、丸まった数字の差が出ます。

この場合には9,000の差が出ますよね。
これであっさり解決することもあります。

また、集計漏れをしてしまった場合にも漏れた金額と同じ金額分のズレが出るので同じ金額がないかを探します。

ズレが37,000であれば、先程の例のどこかを集計し忘れているわけです。

実務上は複合型になる

しかしたくさんの数値の集計となると、主なミスの例に挙げたものが複合的に絡んだズレになります。

こうなると簡単に合わせられるとは限りません。
そこで出てくるのが「分解」です。

分解してズレの位置を特定する

複合的なズレの場合には、小計が可能な区分計算対象の数字群を分解します。
例えば現金出納帳の場合で考えて見ましょう。

1/1〜1/31までを経理処理したものの、31日の会計上の残高が現金出納帳の残高と15万円ズレてしまっていましたとします。

ここでズレていたからといって、もう一度イチから入力し直したり、電卓を叩いたり、領収書を漁って突き合わせて行くのは得策ではありません。

31日という大きな区分で考えず、例えば10日区切りの残高に分解します。

1/1〜1/10、1/11〜1/20、1/21〜1/31

この3区分です。

期首残高からスタート

まず1月1日の出納帳残高と会計残高が一致しているか?を確認します。
これは絶対に外してはいけません。ここがずれてたらそもそも1月を見る必要がないですからね。

期首の一致を確かめたら、次は10日の残高を確認します。
ここで一致していたら10日までは一切見る必要がありません。

次に20日の残高を確認します。すると7万円ずれていました。

と、いうことは20日までの間にずれが生じており、21日~31日の中に8万円のずれがあるということになります。

次に7万円を詰める

では7万円のズレを詰めていきましょう。
やることは一緒です。

11日~20日を15日までと20日までに分解します。
15日までに7万円のズレがあれば10日~15日までにずれが生じているということが分かりました。

ここまで来たら一個ずつ取引をチェックしても良いでしょう。
これで数字合わせは完了です。

今回は出納帳の例でしたが、もう少し複雑な場合でも基本的な考え方は同じです。

「差分の把握」と「分解」これをすればほとんどすべての数値のズレは解消できます。

「数字が合わない」を避けるには?

もう暴論というか、行ってしまって良いですか。

手書きの紙とか、手入力をやめましょう。
手書き手入力100%だとどこにずれがあるか全く想像もつきません。

全部一度分解する必要があります。

これが手入力がほぼない、またはExcelなどで検算が容易にされている場合はどうでしょうか?

手入力部分が全体の10%であれば、差は10%分から生じている可能性が高いです。
チェックする項目が自動的に9割消えてしまうのです。

とにかく「数字が合わない」を避けるコツは「人の手を避ける」なのです。
元も子もないですがね。

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ABOUT US
川畑文秀
公認会計士に大学在学中に合格し、監査法人に6年弱勤務していました。 現在は監査法人を退職し、公認会計士・税理士兼経営コンサルタントとして経営に役立つ情報を発信中。社長業は孤独な仕事です。私はそのパートナーとなるべく活動しています。趣味はゴルフで、ビールとワインが大好きです。