【若手経営者】孤独に悩む3つの理由と解消法

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こんにちは、川畑です。
本日もありがとうございます!

今日、若手経営者の方が「こんな問題が起きたんだけど」と相談にお越しになりました。
この方には普段から様々なご相談をいただいております。

最後には安心した表情でお帰りになりましたが、やはり「若手経営者は孤独なんだ」と実感しました。

ということで、

今日は孤独な若手経営者が孤独な理由とこれを解消する方法についてお話します。

若手経営者は孤独

経験を積んだ歴戦の猛者たちは、既に孤独に耐え抜いただけでなく周りに戦友ともいうべき経営者仲間がいます。

一方で、若手経営者は孤独です。

孤独の本質的な原因は「価値観の差」にあります。そして価値観の差を紐解いていくと、主に3つの悩みに分かれます。

  • すべての決定は自分の責任
  • 従業員との意識の差
  • 周りに若い経営者がいない

若手経営者が孤独な理由1.すべての決定は自分の責任

若手の経営者が孤独を感じる最大の理由は、すべての決定に責任を持たなければならないことです。

最後の決定とお金の支払いは経営者であるあなた自身の責任になるのです。
どのような人に相談しても・・・です。

決定プロセスにアドバイスをしてくれる人をいても、決定自体の責任を被ってくれる人は誰一人として存在しません。

それは社長仲間がいても同じこと。
同じ立場で気が合うとしても、自分の会社の決断の責任は誰も取ってはくれません。

これは強烈な孤独感です。

若手経営者が孤独な理由2. 従業員との意識の差

次の理由は、従業員との意識の差です。
同じ世代の仲間を従業員として迎え入れたとしても同じことです。

理由は明確。

あなたはお金を払う側、従業員はお金をもらう側だからです。

従業員に対して「経営者目線」を求める風潮がありますが、お金を払う側ともらう側という構図ができている以上絶対に埋まることがない溝がそこにあるのです。

結果として、いかに年齢が近くとも、いかに目標へ向かって共に努力していても、意識の差が完全に埋まることはないのです。

若手経営者が孤独な理由3.周りに若い経営者が少ない

最後の理由は周りの環境です。

小学校、中学校、高校、大学の友達を振り返ってみてください。

若くして経営者となっている人はゼロなのではないでしょうか?
仮にいたとしても、遠い知り合いとかそういった距離のある友人のはずです。

すると久しぶりに会ったとしても、会社の愚痴を語る「従業員」としての友達と、会社の経営を真剣に考える「経営者」としてのあなたの差があります。

昔はどんなことも分かり合えて来た友達だったとしても、今や全く状況が違いあなたの心の孤独感が埋まらなくなります。

若手経営者が孤独感を解消する3つの方法

孤独感の解消法1.経営計画を作る

すべての決定は自己責任です。
であるのであれば、この孤独感を解消する方法はただ一つです。

それは、自分の決定をその場任せにしないことです。

そのためには経営計画書、つまりあなたの決断の軸を作ることが重要なのです。

私が経営コンサルタントをしているから言っているのではありません。
これは本当の事なんです。

例えば海外旅行をした際に、地図もない状態でポーンと一人知らない街に放り出されたらどう思うでしょう。とても心細いはずです。

それでも地図を持ち、向かうべき場所を決めたならどうでしょう?

少しは希望が見えてくる、全くの暗闇からなんとか這い出せる。
そんな感覚を覚えるのではないでしょうか?

経営計画とはそういうものなのです。

将来あなたは会社をどのようにしたいのか(ビジョン)を具体的に決めることから始まります。

そして、、、

  1. 具体的な財務数値をどの程度にすべきなのかを考える
  2. ①を実現するための利益計画・販売計画・採用計画を考える
  3. ②のために必要な資金計画を考える。

このようなステップを踏んでいくことで、地図の例のように少しずつ闇の中にいる不安から解放されます。なお、経営計画についてはこちらの記事で解説していますので、詳細は省略させていただきます。

孤独感の解消法2.経営者は決定者・従業員は実施者と考える

お金を払う側、もらう側という立場の違いはどうしても埋めようがありません。
これは孤独感の理由で述べた通り不可能なのです。

しかしお金を払う側ともらう側という認識を持ってしまうと、より孤独感が強まります。

そこで、経営者を「お金の払い手」、従業員を「お金の貰い手」と考えるのでなく、次のように考えるのがおすすめです。

  • 経営者は「決定者」
  • 従業員は「実施者」

経営者は先ほどお話した通り、経営計画を立てる人、つまり未来において会社がどうするかを決める決定者です。

そして従業員は社長の決めた計画を、現在において実行する実施者です。

未来を考える社長と、3年前に社長が決めたことを現在実行する従業員。
このような立場で考えると良いです。

伝説の経営コンサルタントである一倉定氏も同じようにおっしゃっています。

孤独の解消方法3.従業員とみる方向を揃える

立場の違いで埋められない溝があるというお話をしました。

「それにも関わらず同じ方向とは??」

と疑問に思われたかもしれません。

確かに立場の違いは埋めようがありませんが、このように同じ方向を見ることは可能です。

その方法が、会社の経営計画の共有です。

従業員は給料アップを、社長は利益アップを目指しています。

給料は経費であることから2つは両立し得ないように思われますが、実はそうではありません。こちらのシートをご覧ください。

給料も利益も、粗利の分配比率でしかないのです。
この図だと給料は粗利の60%、利益は粗利の10%です。

図では粗利は50ですが、利益を出そうとすると人件費が減り、人件費を増やそうとすると利益が減ります。確かにこれでは給料アップと利益アップは両立し得ないように思います。

しかし、売上を1%アップさせ、粗利率を1%改善させるとどうでしょう。

従業員への分配率を据え置くと、給与を2%あげて利益を11%増やせます。

増えた利益をもう少し従業員へ還元することだって可能です。

このように、売上UPと粗利UPが従業員と会社の双方にメリットがあること、どうすれば給料が増えるのかの仕組みを説明することが大切です。

キャッシュフローシートの考え方はこちらで解説していますので、こちらをご参照ください。

孤独感の解消法4.同じ目線を持つメンター・社外No2を見つける

周りに若手の経営者がいないのは、あなたがレアな存在だからです。

しかし友達にあなたの経営者としての孤独を埋め合わせる役割を求めるのは酷なもの。

第一の方法:メンターを持つ

一つの方法としては、自分の業界や地域で一番成功している社長に教えを乞いに行くのがおすすめです。経営の先輩にメンターとなってもらうことで、今のあなたの悩みを過去に経験している先輩経営者の知恵を貸してもらうのです。

第二の方法:社外No2を雇う

もう一つの方法は、社外のNo.2になれる経営コンサルタントを雇うことです。

この場合の経営コンサルタントとは、マーケターや人事コンサルといった会社の一部を考えるコンサルタントのことではありません。

「一部を考えるコンサルタント」とはこの図で言うとマーケターは売上のみ、人事コンサルは人件費をといった具合に、特定の箱に特化したコンサルタントを指します。

社外のNo2ですので、会社のことはなんでも一緒に悩み汗を書いて考えます。
先ほどの図で言うとすべての箱です。

このすべての箱を一緒に考えられる人間を雇うのがおすすめです。

ただし常勤で雇うと高額になります(80万とか100万とか)。
そのため、税理士のような顧問契約型やスポット契約型にしておけば、その費用は新卒一人を雇う程度の金額程度に抑えることが可能です。

長々と語ってしまいましたが、少しでも若手の経営者の皆様の不安や悩みが解消できれば幸いです。

社外No2として経営全般からお金の話までを伴走できるコンサルタントは非常に少ないです。

こういう伝手は税理士が持っていることが多いです。
まずは顧問税理士に確認してみることをおすすめします!

編集後記

3月14日に発生したe-TAXの障害ですが、個別の延長申請が可能となったようです。
e-Taxへの接続障害について(令和4年3月15日13時00分)

一安心ではありますが、今回はコロナでの個別延長が認められていたための可能性もあります。

今後同じことが起きた場合、コロナでなければ「じゃあ紙で出せや」みたいなことにならないとは言えません。

夏休みの宿題後回し派だった方は。早め早めに動くよう心掛けておいた方がよさげですね。

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ABOUT US
川畑文秀
公認会計士に大学在学中に合格し、監査法人に6年弱勤務していました。 現在は監査法人を退職し、公認会計士・税理士兼経営コンサルタントとして経営に役立つ情報を発信中。社長業は孤独な仕事です。私はそのパートナーとなるべく活動しています。趣味はゴルフで、ビールとワインが大好きです。