データ分析で経営課題が全部解決?さすがにそれは無理

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こんにちは、公認会計士の川畑げです。
本日もありがとうございます!

よく「経営課題をデータで解決」的な広告がありますが、本当にそうなのでしょうか?

今日は課題解決のためにいきなりデータ分析に行くのはちょっと微妙だよね、というお話しをしていこうと思います。

データ分析で経営課題は解決しない

データ分析で経営課題が全て解決するかというとそうでもありません。

なぜなら、データ分析とはあくまで「手段」だからです。

通常、経営課題を解決というには大雑把に次の様な手順を踏みます。

  1. 何らかの経営課題が存在する
  2. 経営課題が存在する背景を検討する(現状把握)
  3. ①②の結果を定量化、情報収集する
  4. 課題解決の対応策を検討する
  5. 対応策を実行する

データ分析は、あくまで③以降の手順のための手段なわけです。

こういう風に順番で考えると、手元にあるデータをとりあえず分析すれば経営課題が浮き彫りになるというわけじゃないのが分かりやすいと思います。

経営課題の解決にあたって、大切なのはあくまで①②です。

データ分析では経営課題の特定はできない?

経営課題に限らず、問題が存在する背景には何らかの原因が存在しています。

経営課題と思っていること自体は、実は本当の課題ではなく、その裏にある原因をなんとかしなければならないケースがよくあるのはそのためです。

このため、表面化してみんなが気がついている問題についていきなりデータ分析を始めると、問題の見落としが起きがちです。

似たようなことは、「ググれる悩みって本質的な問題じゃないよね」という記事でもお話しています。

いや、そもそも何を解決すべきかがよくわからずデータ分析をすることで、「やっぱデータ分析ってクソだわ」なんてことになってしまう事も多いことでしょう。

川畑文秀

なんとなく昨日から体調が悪かったとしましょう。

そういう時、大慌てで病院へ駆け込んで血液検査を頼んだり、データ取りをしてもらう人はいません。

「最近忙しかったしな〜」とか「GWで遊び疲れたのかも」とか「寒暖差のある日が続いていたからかも」と言った具合に考えるはずです。

いきなり病院で検査をしても、よくわからないけど風邪ですかね?

となって終わりなわけです。

もちろんデータ分析で、見落としていた問題点が見つかることはあります。

しかし、何もないまっさらな状態でデータをいじっても、得るものが少ないのが現実です。

課題の特定は現状把握で決まる

繰り返しになりますが、データ分析はあくまで手段と考えることが大切です。

データ分析を行うためには、適切な課題特定が重要になります。

そして課題を網羅的に洗い出し、特定するには現状把握をしっかり行うことが大切です。

先ほどの体調不良の例で言うと、、、

「体調が悪い」という状態があるときに、データ分析で課題の特定をしようとすると次の様なことが起きます。

普通そんなことしないので、若干無理矢理感があります。だから、これ、おかしいよね・・・

というのがわかりやすいと思います。

「うーん、なんか体調が悪い」
⇒そうだ、データ分析だ!
⇒なに!?体温が平均より1度も高い!?
⇒心拍数も歩いている時並だと!?

仮説:重要な病気だろう!
対策:今すぐ大学病院へ行こう!

これはたどり着いた仮説がおかしいとすぐわかりますね。

一方、いきなりデータ分析を行わず、一歩落ち着いて現状把握を行った場合はどうでしょう。
例えばこんな観点です。

現状把握を行った場合

  • 天気や気温はどうだったんだろう?
  • 体調が悪いとは具体的には(頭痛、腹痛、倦怠感)?
  • 体調に影響を与えるようなことがあったか?
  • ストレスがかかるようなことはなかったか?

すると、、、

  • 天気や気温はどうなんだろう?
    →寒暖差がある日が多かったな
  • 具体的に体調が悪いとは(頭痛、腹痛、倦怠感)?
    →喉が痛くて鼻水が出るな
  • 体調に影響を与えるようなことがあったか?
    →仕事が少し忙しくて疲れてたかも
  • ストレスがかかるようなことはなかったか?
    →締切に追われてたなぁ

ということがわかってきますので、仮説は次のとおりです。

仮説:ただの風邪の可能性が高い

そしてデータを取ってみます。

体温は37.5℃か、、、少し熱がある感じか、、

対策:とりあえず休もう

こうなるわけです。

体調不良の例で考えると、いきなりデータ分析に行くことがいかに違和感があるかが分かりやすいと思います。

あまりに当然のこと過ぎて、何言っているかわからないかもしれません。
ただ、このあまりに当然ということが、ビジネスとなると置き去りにされる例が結構あります。

経営計画と同じでじっくり悩むのが大切

結局の所、経営計画についてお話しているように楽な道は存在しないというのが現実です。

BIを導入して、データをちょちょっとやれば全部解決!

そんなことはさすがにないわけです。

経営計画を立てるにしても、ビジョンがあり、これに対して現状はどうか把握し、そのギャップを埋めるという作業をするわけです。

そういう意味で、経営課題の解決とは、経営計画策定と実はいったいなんですね。

まずは落ち着いて現状把握から始めよう

何か課題を解決するためには、課題を適切に特定する必要があります。

100%正しい課題を特定することは難しいですが、空振りしないことが大切です。

データ分析はとても重要なツールではありますが、万能ではありません。

いったん落ち着いて現状把握することが大切です。

編集後記

昨晩は娘が全然寝付かなかったようで、妻はかなりお疲れの様子でした。

私も午前3時半ごろにオムツを交換してミルクをあげて寝たのが午前4時半。

川畑文秀

今日はちょい寝不足気味です(笑)

産休中の妻が夜は基本見ることになっていますが、寝不足になり過ぎるのは良くないので、少しは私も何とかカバーしないとなと。。。

とは言え元気100倍アンパンマンの2歳男児を相手にしているので、結構体力を削られます。

子育てって結構大変だったんだなと痛感する日々です。

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ABOUT US
川畑文秀
公認会計士に大学在学中に合格し、監査法人に6年弱勤務していました。 現在は監査法人を退職し、公認会計士・税理士兼経営コンサルタントとして経営に役立つ情報を発信中。社長業は孤独な仕事です。私はそのパートナーとなるべく活動しています。趣味はゴルフで、ビールとワインが大好きです。