先日、シェアサイクルを返却した際の出来事です。
自転車の近くにいたおじさんに「これってどうやって使うの?」と聞かれました。
特に急いでもいなかったので色々と教えてあげたところ、とっても感謝されてしまいました。
ただ帰りがけにふと目の前を見ると、使い方が書いてあったのです。
目の前に使い方が書かれているのに、なぜかわざわざ私に聞いて来たのです。
その瞬間は普通に考えれて、「そこに書いてあるじゃないか」と思いました。しかし、なんかビジネスの本質というか根っこのようなものを感じたので、記事にしてみます。
そんなことも出来ないのかよ
「そんなことも出来ないのかよ!」「いや、それくらい自分で調べろや」
生きているとそう思うことってありますよね。
おじさんも目の前に使い方が書いているのに、私に聞いてみようと思ったわけです。
別にそのおじさんが悪いとか、ダメだという文脈ではないことだけはご理解頂ければ幸いです。私も含め、誰しも別の何かにおいて、同じようなことをしているはずです。
思わず「なんで?」として感じる場面もあります。しかしよくよく考えてみるとこれって商売のタネなわけです。
ほとんどの商売は「それくらい自分でやれや!」みたいなものを代行することにあります。
そんなことも出来ないを代行するのが商売
世の中にある商売のほとんどのものが「そんなこと」を代行するものだったりします。
※これからいくつか列挙します。すべての職業の中からパッと思いついた職業を順にあげただけで、すべての職業が基本的に「そんなこと」の代行です。
税理士・経営コンサルタント・弁護士・レストラン・自動車整備・自転車屋・通訳など、なんだってそうです。
- 税理士なんかつけなくても、自分で申告をすればそれでOK
- 経営コンサルタントなんかつけなくても、自分でできるならOK
- 弁護士なんかつけなくても、自分で弁護すればOK
- レストランなんか行かなくても、自分で美味しい料理を作れるならOK
- 自動車整備に出さなくたって、自分で整備すればOK
- 自転車屋にパンク修理を出さなくたって、自分で直せばOK
- 通訳なんかつけなくても、自分で話せばOK
「そんなことも出来ないのかよ」を商売にする
世の中にある商売というものは大半が「そんなこと」の代行に過ぎないにも関わらず、様々な理由からみんなが使っています。
ではその「そんなこと」が商売になるのはなぜなのでしょうか?
僕は次のような理由で人は「そんなこと」を誰かにやってもらうのだと思っています
- 自分でやる時間がない。
- 自分が苦手なことである。
- プロにやってもらった方が上手くいく
だからこそ「そんなこと」をちゃんと商品として提供すると商売になるんじゃないかと思います。
パソコン教室というものがありますが、「え、そのレベルでその料金?」みたいな内容でも商売が成り立つのはそういうわけです。
その金額を払ってでも、しっかり優しく教えてもらいたいという需要があれば、商売が成立してしまうわけです。
であるのであれば、「それくらい自分で・・・」と思った瞬間に、「これは商売になるんじゃないか?」と目線を変える癖をつけると良いなと思っています。
編集後記
商売というのは「誰かのお困りごとの解決」ということを、おじさんから改めて教えていただきました。
私は会計士という専門家です。こういう立場で仕事をしていると、無意識に先生感を出してしまっているなと痛感させられました。つまり、教える人と教わる人という関係を無意識に作っているわけです
このブログでも偉そうにツラツラ語っていますが、他の分野については完全な素人。お客様に対してコンサルティングをするにしても、コンサルをしているようで、実はお客様から色々と教えていただいているわけです。
教え教えられ、こういう関係が常に存在しています。だからこそ、お互いの「そんなこと」を解決し合える関係をお客様と築くのが、私の目標です。
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