ビジョンはいらない【中小企業経営】

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こんにちは、公認会計士の川畑です。
本日もありがとうございます!

企業を経営していく中で、ビジョンについて考えたことはありますか?

ビジョンとは理想というか、目指したい姿みたいなイメージなのですが、これを具体的に考えている社長さんはどれくらいいるでしょう。

正直「いやー、よくわからんす」という方が多いのではないでしょうか?

そりゃ目の前の仕事に全力投球されているわけですから、当然です。

とは言え「ビジョンを作れ」というのが経営学の一般的な考え方である以上、頭の中に「作った方が良いのかな~」というモヤモヤがあると思います。

今日は、心にもないビジョンはいらないよねという観点でお話していきます。

ビジョンはいらない

経営をして行く上で、こういう画像ってみたことありませんか?

ビジョンはいらない

経営理念があり、それを具体化したビジョンがあって、それを実現する戦略があって、戦術があって、、、

こう言う事を考えることは大切です。

しかし、企業経営において経営理念やビジョンを本当に考えている会社は結構少ないもの。

とはいえ「やっぱ考えなきゃいけないよなぁ」と悩む社長さんも多くいるのではないでしょうか?

川畑文秀

ただ、私は無理にビジョンって作らなくても良いんじゃない?と思っています。

経営理念とビジョンは厳密には違いますが、ここではいったん区別することなくお話させてください。

【ビジョンはいらない】自分の理想を言語化するだけ

ビジョンと聞くと、何やらカッコ良い感じがしますよね。

ただし、このカッコ良い感じというものがクセモノです。

なぜなら、カッコ良いビジョンというイメージに合わせて「カッコ良い標語」を生み出してしまうからです。

例えば豪華な額縁を買って来たとします。するとその額縁には、立派で有名な絵を入れて飾りたくなるわけです。自分の趣味に合わなくても。

これと同じで、「枠」を用意するとその枠に合ったものを入れたくなるわけです。

つまり、ビジョンというカッコ良さげな額縁があれば、そこに入れる言葉もカッコ良くしたくなってしまうわけです。

すると本当の思いとは別のものを入れてしまうことが起きます。

ビジョンにカッコ良い言葉はいらない

例えば、、、

  • 売上○億円!
  • 地域の繁栄に貢献する!
  • ○○で日本一に!
  • ✕✕をして〇〇な人たちの役に立つ!

みたいなビジョンはたしかにカッコ良いです。

聞いていて「おおお!!!」と感じるような勢いを感じます。

もちろん自分の思いがそこにあり、それを言葉にした結果がそれなら全然問題ありません。

ただ、この記事を読んでくださっている方は「ビジョンって作った方が良いと聞くけど、でもよくわかんないしなぁ」という方が大半だと思います。

すると、こういったカッコ良いビジョンは無理して考えたビジョンであって、あなたの本質的な思いではないわけです。

川畑文秀

であれば、カッコ良い言葉を生み出すためだけのビジョンなどいらないわけです。

とは言え、個人的にはビジョンは言語化しておくと良いとは思います。

ビジョンはいらないと言いつつ矛盾しているようですが、実はそうではありません。

私の言う「ビジョンはいらない」とは、本心から生まれた言葉ではないビジョンはいらないと言っているからです。

それではビジョンを言語化するメリットについてお話ししていきます。

ビジョンとして言語化するメリット

ところで、ビジョンって改めて言われると「ないよ」となってしまうかもしれません。

しかし、誰にでも「こうしたいんだよね」と言う思いはあると思います。

例えば私の場合には、「経営者の皆様をお手伝いしたい」という思いから、こういった情報発信をしています。

このように何かしら「思い」を持っているのであれば、それを言葉にしてみると良いと思います。

川畑文秀

言葉にするメリットは、やはり「思い」を再確認できる点にあります。

頭にボンヤリとあるイメージを言語にすると、自分の本当の思いが整理されていきます。

例えば「今は従業員と楽しく働いていて、この環境が好きで、ずっと続けば良いな〜」とボンヤリ思っているのであれば、それを言葉にしてみましょう。

「仲間と楽しく働き続けられる会社」

こんな感じのビジョンも良いと思います。

とにかく言葉にすることで、自分の中での漠然としたイメージが整理されていくわけです。

さらに、ビジョンがあることで会社で働く社員たちも「社長はそういう未来を見ているのか」と認識してくれるようになります。

熱く夢を語る社長は魅力的です。

ビジョンは理想と現実の差を見るツール

では、そもそもなぜビジョンがいるのでしょうか?

これは個人的な考えですが、ビジョンというのは自分の思う理想の状態のイメージを言語化したものだと思っています。

ビジョンを言語化することで、自分の「こうありたい」というイメージをハッキリと持つことができます。

すると、現在の状況と理想の状態のイメージの乖離が見えてくるわけです。

ビジョンと現実の乖離

例えば「仲間と楽しく働き続けられられる会社」というビジョンがあるとします。

最近は売上は好調だけれども、忙しくてみんな少しだけピリピリしている。

こんな現状があるとします。

理想と現実に乖離が生じているわけです。

では、どうするか?

  • 拡大スピードが速すぎるのではないか?
  • 人が足りていないのが原因なのではないか?
  • 仕事の回し方に無駄があるのではないか?

ビジョンと現実があるからこそ、こういった課題が見えてくるわけです。

だからこそ、自分がこうありたいと心から思うビジョンを掲げると良いわけです。

まとめ

まとめると、、、

  1. カッコ良いだけのビジョンはいらない
  2. 自分の本心を言語化するのは良い
  3. 言語化(ビジョン化)で、頭が整理される
  4. 社員と社長の見ている未来を共有できる
  5. ビジョンがあると現実とのギャップで課題が見える

こんな感じで、ビジョンいらないよねというお話をしてきました。

でもやっぱりよくわからない・・・という社長さんがいらっしゃったらお問い合わせください。

人と会話をすることで「それってビジョンではないですか?」という発見があったりします。

編集後記

カッコ良い言葉を言いたく成る癖は、私もあります。

何かとカッコつけてしまう癖を治そうとするのですが、これがなかなか難しいです。

30歳になるわけですし、結婚して子供もいる。

今さらカッコつける必要もないのかもしれませんが、ついついね・・・

まあ本心からやりたいと思うカッコつけなら良いのかもしれません。
何事も背伸びをするとつらくなりますからね。

背伸びが人を引っ張り上げてくれることもありますが。。。

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ABOUT US
川畑文秀
公認会計士に大学在学中に合格し、監査法人に6年弱勤務していました。 現在は監査法人を退職し、公認会計士・税理士兼経営コンサルタントとして経営に役立つ情報を発信中。社長業は孤独な仕事です。私はそのパートナーとなるべく活動しています。趣味はゴルフで、ビールとワインが大好きです。